教授挨拶

私たち小児科医は病気で困っている人の役に立ちたいと思い、医師になることを志し、病気のこどもたちのために小児科医となりました。こどもが病気に苦しんでいることを、とても理不尽なことだと感じ、この理不尽と闘うために、日夜、診療、研究、そして教育に取り組んでいます。

鹿児島大学病院は鹿児島県で唯一の大学病院です。鹿児島大学小児科には、血液疾患、小児がん、免疫異常、循環器疾患、膠原病、腎疾患、神経疾患、内分泌疾患、アレルギー疾患、新生児などの専門家がいます。より高度な医療を必要とするこどもの診療を24時間体制で担っています。さらに幅広い疾患・病態にも対応する必要があるため、関連する医療機関と協力しています。

私たちのモットーは、For the Children, Society, and Ourselvesです。

For the Children: こどもが一番であるという点からブレません。診断のための検査、治療の選択が本当にこどもたちのためになっているのかを常に問い続けながら診療にあたっています。毎朝、毎夕にチームでカンファレンスを行い、最適の診療について検討しています。エビデンスに基づいた診療を行うのは当然ですが、エビデンスのないものには、エビデンスを作りだすことを常に意識し、臨床現場から生じる疑問に答えていこうと心がけています。

For Society: 闘病中のこどもには、さまざまな困難があります。また、病気と付き合っていかなければならない場合もあります。元の病気が治った後でも、合併症という新しい病気を患うこともあります。私たちは、こどもが家庭、学校、社会の中で本来あるべき姿でいられるように、あるいは本来あるべき姿に戻ることができるように、闘病が始まった時点から家族、教育関係機関、行政と協力していきます。このように地域や社会と協同し、医療の成果を社会に還すことが私たちの仕事であると考えています。

For Ourselves: 最後に、医療者である私たち自身が充足し、幸せであることも大切であると考えています。物事を前向きに考え、bright sideを見る力を磨いていきたいと考えています。

2021/4/1

岡本康裕